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多職種連携の必須知識!〈社会福祉士〉─当事者の主体性を重視するソーシャルワーク実践者[プライマリ・ケアの理論と実践(117)]

No.5084 (2021年10月02日発行) P.12

中澤 伸 (社会福祉法人川崎聖風福祉会理事・事業推進部長)

登録日: 2021-09-30

最終更新日: 2021-09-29

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SUMMARY
ソーシャルワークの専門職である社会福祉士は,地域に存在する様々な“生きづらさ”を発見・把握し,支援の対象者を年齢や障害種別などで選別することなく,本人の意思決定を尊重した支援を包括的に行う専門職である。

KEYWORD
包括的な相談支援と意思決定支援
複雑多様な生活課題を抱える人の相談に応じるとともに,福祉や介護,保健・医療だけでなく,生活に必要な様々な課題を包括的にとらえ,その人のペースで意思の形成,意思の表明,意思の実現を支援する。

中澤 伸(社会福祉法人川崎聖風福祉会理事・事業推進部長)

PROFILE
主に川崎市内で,在宅介護支援センターや地域包括支援センターなどの相談支援業務に従事。現在,社会福祉法人川崎聖風福祉会理事・事業推進部長。子ども,障害者,高齢者の支援を行う事業所を統括。社会福祉士。

POLICY・座右の銘
悲観は気分,楽観は意思

1 社会福祉士の法的位置づけと活躍の場

社会福祉士は,1987年に制定された「社会福祉士及び介護福祉士法」によって定められた名称独占の国家資格である。同法第2条では「社会福祉士の名称を用いて,専門的知識及び技術をもつて,身体上若しくは精神上の障害があること又は環境上の理由により日常生活を営むのに支障がある者の福祉に関する相談に応じ,助言,指導,福祉サービスを提供する者又は医師その他の保健医療サービスを提供する者その他の関係者との連絡及び調整その他の援助を行うことを業とする者をいう」と定義されている。

福祉系事業所だけではなく,医療や教育,司法の現場など活躍の場は幅広く,ソーシャルワーカーと呼ばれている(図1)。

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