HPVワクチン定期接種の積極的勧奨が2022年4月から再開されることになりましたが、HPVワクチンを巡っては、持続的な疼痛などとの因果関係に対する懸念が根強くあり、また、子宮頸癌だけでなく中咽頭癌・陰茎癌・肛門癌などへの予防効果も期待されることから、男性への接種も進めるべきとの意見があります。HPVワクチン定期接種を今後どう進めていくべきか、12月のアンケートでお尋ねしたところ「男性も含めて定期接種を進めるべき」が70%を占め、「これまで通り女性を対象に定期接種を進めるべき」は20%という結果になりました。
男性も対象に含めるべきとした医師からは「女性だけでなく男性にも肛門癌や中咽頭癌などの危険性があり、男女どちらにも必要」(青森・内科医)、「諸外国のように男の子への接種が重要」(大阪・内科医)、「男性に投与しても効果があるのであれば、女性だけが有害事象の危険にさらされるのではなく、男性も同様のリスクを負うべき」(佐賀・外科医)などの声が寄せられ、医療関係者の間では、医学的根拠があるなら性別を問わず定期接種を進めるべきと考える方が多いことがわかりました。
一方、HPVワクチンの副作用に関し非公開情報があることなどを理由に積極的勧奨再開に反対する声もわずかながら(6%)ありました。
今回のアンケートでは、日本のワクチン行政に対するご意見も多数いただきました。以下、主な意見をご紹介します。(→次ページへ)