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背部痛と嚥下障害を主訴に受診した72歳女性[キーフレーズで読み解く 外来診断学(259)]

No.5097 (2022年01月01日発行) P.1

監修: 生坂政臣 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

田村弘樹 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

柳田育孝 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

野田和敬 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

上原孝紀 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

登録日: 2021-12-29

最終更新日: 2021-12-27

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7カ月前からの固形物の飲み込みづらさ,および2カ月前からの右肩甲骨あたりの背部痛で近医を受診し,頸椎症や線維筋痛症が疑われたが,背部痛が増悪したため当科を紹介受診した。

背部痛は深吸気を含む体動で増悪するが,疼痛による夜間覚醒はない。体重は2カ月で5kg減少した。

既往歴は高血圧。常用薬はシルニジピン。喫煙歴はない。

独歩でゆっくりと入室。表情は苦悶様。体温36.8℃,脈拍86回/分,血圧169/102mmHg,呼吸数18回/分。Th4/5の棘突起に叩打痛を認め,同レベルの肋骨を左右から圧迫すると背部痛が増悪する。腱反射は両下肢で亢進しているが,バビンスキー反射は陰性。感覚障害はみられない。

一般血液・生化学検査での異常値は,LD 310U/L,ALP 174U/L,Ca 11.1mg/dL(Alb 3.9g/dL),CRP 0.4mg/dL。

胸部X線写真(側面)を示す(図1)。

研修医の診断:胸椎圧迫骨折

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