【質問者】
田崎幸博 北九州市立八幡病院形成外科主任部長
2015年6月に発表された,政府の社会保障制度改革推進本部専門調査会の報告では,2025年までの10年間で全国の入院ベッド数を10%削減する方向が示されています。現在の135万床を115万床とし,加えて在宅医療を充実させることで入院期間短縮と医療費削減をねらっています。しかし,日本の人口は減少しているにもかかわらず,2025年までに75歳以上の人口は約500万人増加します。加えて糖尿病と動脈硬化疾患や透析患者の増加に伴い,下肢に慢性創傷を有する患者も増加します。したがって,下肢に慢性創傷を有する患者が長期間入院できなくなることが予想されます。
(1)糖尿病性足潰瘍
私たちは,糖尿病性足潰瘍を4つに分類する「神戸分類」を用いています。
・タイプⅠ:純粋な糖尿病性足潰瘍で神経原性潰瘍
・タイプⅡ:重症下肢虚血
・タイプⅢ:タイプⅠに感染した潰瘍
・タイプⅣ:タイプⅡに感染した潰瘍
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