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顔の変形(先天性,後天性)の治療に関する最新の知見

No.5208 (2024年02月17日発行) P.61

山下 建 (札幌医科大学形成外科学准教授)

諸富公昭 (大阪公立大学大学院医学研究科形成外科学准教授)

登録日: 2024-02-14

最終更新日: 2024-02-13

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  • 顔の変形(先天性,後天性)の治療に関する最新の知見についてご教示下さい。
    大阪公立大学・諸富公昭先生にご解説をお願いします。

    【質問者】山下 建 札幌医科大学形成外科学准教授


    【回答】

    【顔面の変形には新規医療材料や再生医療が応用されている】

    顔面の変形をきたす原因としては,先天性のものと後天性のものがあります。

    先天性のものであれば,主に口唇・顎・口蓋裂が挙げられますが,その治療期間は出生から成人に至るまで1),と長年にわたるものになります。口唇形成,口蓋形成,顎裂骨移植,顎変形症手術のように,年齢に応じた治療が順次行われ,歯科矯正も含め国内の施設ではおおむね治療方針のコンセンサスが得られてきました。家族の育児に対するケアもかなり周知されてきました2)

    他には,鰓弓由来症候群,Crouzon症候群,Apert症候群などの顔面変形をきたす疾患もあり,これらには主に骨格に対して骨切り術を行いますが,最近では骨延長術を用いた,より正確で後戻りの少ない方法が選ばれています。さらに,骨固定に使用するプレートやスクリューも生体で吸収されるタイプが開発され,より低侵襲なものへとシフトしています。

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