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国内の植皮や皮弁手術および形成外科学の歴史について

No.5111 (2022年04月09日発行) P.51

東 隆一 (防衛医科大学校形成外科准教授)

山本直人 (自治医科大学附属さいたま医療センター 形成外科教授)

登録日: 2022-04-09

最終更新日: 2022-04-05

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  • 日本で植皮や皮弁の手術は,戦前から行われていたとも聞きますが,それはいつ頃からでしょうか? また,戦後は1956年に東大病院の整形外科内に形成外科研究会ができるまで,日本には形成外科学は存在していなかったように学会は説明しています。なぜ空白期間があるのでしょうか。戦前と戦後の歴史的断絶の理由は何でしょうか?
    自治医科大学附属さいたま医療センター・山本直人先生にご解説をお願いします。

    【質問者】

    東 隆一 防衛医科大学校形成外科准教授


    【回答】

    【軍陣医療の中で発展してきた形成外科技術は敗戦とともに途絶えた】

    現在の形成外科に相当する手術手技は,紀元前古代インドのSusrutaによる前額正中皮弁による造鼻術が初めてと言われています。現代の形成外科の発展と体系化には,第一次世界大戦での戦傷者の顔面変形や欠損についてtube flapなどで高度に機能と整容的な再建を追求した英国海軍軍医であるH. Gilliesによる功績が大きく,The father of plastic surgeryと呼ばれています。

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