受診2日前の夕方から39.0℃の発熱と左咽頭痛が出現し,翌日には左前頸部に痛みが加わった。その後,これらの疼痛はやや改善したが,唾液も飲み込めないほどの嚥下痛は持続したため当科を受診した。
身体診察では,体温36.6℃,脈拍116回/分(整),血圧134/81mmHg,呼吸数18回/分,SpO2 97%(room air)。左前頸部にピンポイントの圧痛点を認める(図1)。流涎,開口障害はなく,咽頭の発赤や扁桃の腫大を認めない。
一般血液・生化学検査での異常値は,WBC 11800/μL(好中球81.4%),CRP 12.7mg/dL。頸部単純CTを示す(図2)。