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亜急性に増悪する全身性リンパ節腫大,全身性浮腫を主訴に受診した53歳男性[キーフレーズで読み解く 外来診断学(278)]

No.5138 (2022年10月15日発行) P.1

監修: 生坂政臣 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

小島愉生利 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

石塚晃介 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

横川大樹 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

上原孝紀 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

登録日: 2022-10-13

最終更新日: 2022-10-12

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5カ月前から顔面と両下肢の浮腫,労作時息切れが出現し,2カ月前から腹部膨満が出現した。総合病院内科を受診し,炎症反応高値と全身性リンパ節腫大を指摘されたが,原因不明のため当科を紹介受診した。食欲は低下しているが体重減少や盗汗はない。既往歴・内服薬に特記事項なし。

身体診察では,体温36.6℃,脈拍90/分(整),血圧155/87mmHg,呼吸数16/分,SpO2 97%(室内気)。両側の頸部,鎖骨上窩,腋窩,鼠径に最大径約1.3cm,弾性軟,可動性良好の圧痛のないリンパ節を触知する。腹部は膨隆し,shifting dullnessあり。両下腿に圧痕性浮腫を認める。

一般血液・生化学検査の異常値はWBC 11100/μL(分画は正常),Hb 10.4g/dL,MCV 78.6fL,Plt 8.0×104/μL,ALP 995IU/L,BUN 22.7mg/dL,Cre 1.06mg/dL,CRP 5.0mg/dL,sIL-2R 3000U/mL。胸腹部単純CTを示す(図1,2)。

 研修医の診断:びまん性大細胞型B細胞リンパ腫

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