バイエル薬品は10月24日、下肢血行再建術施行後の末梢動脈疾患(PAD)患者に用いる経口抗凝固薬「イグザレルト錠2.5mg」(一般名:リバーロキサバン)の販売を開始した。薬価は1錠117.80錠。
イグザレルトは、2012年より国内で販売されている選択的直接作用型第Ⅹa因子阻害剤。PAD患者用の2.5mg錠が追加されたことで、イグザレルトは「4つの適応と4つの剤形」を持つ直接作用型経口抗凝固薬となった。
PAD患者に対する適応は、下肢血行再建術施行後の症候性PAD患者6500人以上が参加した第3相臨床試験「VOYAGER PAD」のデータに基づき承認された。同試験では、アスピリンにリバーロキサバン(イグザレルト)を上乗せした場合、主要評価項目の複合エンドポイント(急性下肢虚血、血管系の病因による大切断、心筋梗塞、虚血性脳卒中または心血管死)の発現を15%有意に低下させることが確認された。
PADは主にアテローム性動脈硬化症が原因で起こる疾患で、「足の狭心症」とも呼ばれる。日本ではPADの中でも下肢閉塞性動脈疾患(LEAD)の患者数が多いとされている。
「イグザレルト錠2.5mg」の効能・効果/用法・用量
【効能・効果】下肢血行再建術施行後の末梢動脈疾患患者における血栓・塞栓形成の抑制
【用法・用量】2.5mgを1日2回経口投与