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足関節外側靱帯損傷の診断における「可視化」のトピックスについて

No.5161 (2023年03月25日発行) P.53

熊井 司 (早稲田大学スポーツ科学学術院教授)

寺本篤史 (札幌医科大学医学部整形外科学講座准教授)

登録日: 2023-03-24

最終更新日: 2023-03-20

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  • 足関節外側靱帯損傷を正確に診断する上で,画像や徒手検査を用いることで「可視化」する最新の技術について教えて下さい。
    札幌医科大学・寺本篤史先生にご解説をお願いします。

    【質問者】熊井 司 早稲田大学スポーツ科学学術院教授


    【回答】

    【超音波検査,3D MRI,静電容量型センサなどで可視化と定量評価が進んでいる】

    足関節外側靱帯損傷の主な原因は捻挫です。足関節捻挫はスポーツ外傷の中で最も頻度が高く,日常生活動作の中でも頻回に生じます。捻挫と診断されることで,「たいした怪我ではなかった」と考えられることがありますが,足関節外側靱帯損傷を認めることがほとんどです。

    足関節外側靱帯損傷の診断は問診,視診,触診などの基本的な理学所見に加えて,従来からストレスX線撮影が行われてきました。内がえしストレスによる距骨傾斜角と前方引き出しによる前方引き出し量を計測し,それぞれの角度や距離を定量的に評価することで重症度を判断することができます。しかし,機器を用いたストレスによる疼痛や靱帯損傷の悪化,放射線被曝,再現性の低さなどが問題とされ,ストレスX線撮影は不要であるといった意見が増えています。

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