【質問者】熊井 司 早稲田大学スポーツ科学学術院教授
【超音波検査,3D MRI,静電容量型センサなどで可視化と定量評価が進んでいる】
足関節外側靱帯損傷の主な原因は捻挫です。足関節捻挫はスポーツ外傷の中で最も頻度が高く,日常生活動作の中でも頻回に生じます。捻挫と診断されることで,「たいした怪我ではなかった」と考えられることがありますが,足関節外側靱帯損傷を認めることがほとんどです。
足関節外側靱帯損傷の診断は問診,視診,触診などの基本的な理学所見に加えて,従来からストレスX線撮影が行われてきました。内がえしストレスによる距骨傾斜角と前方引き出しによる前方引き出し量を計測し,それぞれの角度や距離を定量的に評価することで重症度を判断することができます。しかし,機器を用いたストレスによる疼痛や靱帯損傷の悪化,放射線被曝,再現性の低さなどが問題とされ,ストレスX線撮影は不要であるといった意見が増えています。
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