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夜間多尿に対する多角的マネージメントについて

No.5182 (2023年08月19日発行) P.56

秋山佳之 (東京大学大学院医学系研究科外科学専攻 臓器病態外科学講座泌尿器外科学講師)

鳥本一匡 (奈良県立医科大学泌尿器科准教授)

登録日: 2023-08-18

最終更新日: 2023-08-15

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  • 高齢者の夜間頻尿の原因として,夜間多尿を多く経験します。夜間多尿は循環器系や腎内分泌系といった全身器官の機能的変化に,飲水行動などの生活様式が複合的に絡み合うことで病態が形成されますが,これらは多くの泌尿器科医にとってなじみが薄く,そのマネージメントに難渋することも少なくありません。そこで,高齢者の夜間多尿のマネージメントについて,①食事・飲水指導:量や内容とそのタイミング,②生活指導:運動,午睡,夕食,入浴までの過ごし方とタイミング,③服薬指導,の3点について特にご教示頂ければ幸いです。
    奈良県立医科大学・鳥本一匡先生にご解説をお願いいたします。

    【質問者】秋山佳之 東京大学大学院医学系研究科外科学専攻 臓器病態外科学講座泌尿器外科学講師


    【回答】

     【加齢による変化を理解して対応することが肝要である】

    夜間多尿は,眠ってから起床までに過剰に尿が産生される状態です。夜間多尿には,24時間尿量が多い多尿が背景にあるものと,夜間の尿量のみが多いものがありますが,治療に難渋するのは後者です。

    夜間多尿の定義として夜間多尿指数(24時間尿量に対する夜間尿量の割合)が頻用され,高齢者では33%を超えると夜間多尿と診断されます。たとえば,24時間尿量1800mL,夜間尿量800mLならば,夜間多尿指数は約44%です。高齢者では心機能低下や高血圧症などに関連して,昼間に摂取した水分および塩分を就寝までに十分に尿として排泄できず体内に蓄積し,就寝中に排泄するため夜間尿量が増加します。

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