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左背部の張りなどを主訴に受診した55歳女性[キーフレーズで読み解く 外来診断学(298)]

No.5182 (2023年08月19日発行) P.1

監修: 生坂政臣 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

執筆: 田村弘樹 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

井上綾菜 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

山下志保 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

伊豫雅臣 (千葉大学医学部附属病院精神神経科)

登録日: 2023-08-17

最終更新日: 2023-08-16

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3年前から腹部膨満感,2年前から左背部の張りを自覚し,1年前からは腹部のグニュグニュ感が加わった。複数の医療機関で精査されたが原因不明,対症療法も無効であったため当科を紹介受診した。

左背部の張りは誰かをおんぶしているような感覚でチクチクし,同部の叩打で改善する。

既往歴に特記事項なし。喫煙は15歳から30本/日,機会飲酒。

10代からの易怒性,過食,浪費などのエピソードと,3年前からの抑うつ気分,体重減少(18kg/3年),睡眠障害,性欲低下,気力の減退がある。

診察時は笑顔がみられ,注意は散漫で多弁。身体所見では,左背部と左手首に叩打による色素沈着を認める(図1)。左背部に圧痛や感覚障害はない。

胸部CTでは叩打部の肋骨に骨折後の変化を認めた(図2)。

研修医の診断:病気不安症

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