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転んで手をつきました……②[舟状骨骨折][骨折ファーストタッチ ─decision makingのための骨折の考え方─(12)]

No.5187 (2023年09月23日発行) P.32

海透優太 (JCHO若狭高浜病院整形外科医長/臨床研修センター長)

登録日: 2023-09-25

最終更新日: 2023-09-25

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鑑別診断

▶若年者で転んで手をついたとくれば,舟状骨骨折を疑いましょう。当然,橈骨遠位端骨折の可能性もありますが,どちらも「手関節が腫れている」と言って病院を受診されるので,必ず鑑別に挙げましょう。

▶舟状骨骨折は,手根骨骨折の大部分を占める比較的メジャーな骨折ですが,見落としが多い骨折として有名です。舟状骨は血流の乏しい骨ですから,見逃しは偽関節(骨がくっつかないこと)につながり,患者に痛みが残る原因となります。

鑑別疾患:「転んで手をついた」⇒橈骨遠位端骨折,舟状骨骨折,三角線維軟骨複合体(TFCC)損傷,尺骨茎状突起骨折(+肘関節や上腕骨の骨折も念頭に置いて診察を行う)

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