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左胸背部の慢性痛を主訴に受診した66歳男性[キーフレーズで読み解く 外来診断学(301)]

No.5189 (2023年10月07日発行) P.1

監修: 生坂政臣 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

執筆: 田村弘樹 (東千葉メディカルセンター総合診療科/千葉大学医学部附属病院総合診療科)

林 寧 (東千葉メディカルセンター総合診療科)

加藤智規 (東千葉メディカルセンター総合診療科)

上原孝紀 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

登録日: 2023-10-05

最終更新日: 2023-10-04

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8年前に左前胸部の違和感が出現した。8カ月前に左背部の違和感も加わった。違和感は徐々に痛みとなり,1カ月前からは痛みで夜間覚醒するようになった。近医循環器内科では原因不明であり,精査目的で当科を受診した。

左前胸部と左背部の痛みはT7-8デルマトームのレベルで自覚し(図1),明らかな増悪寛解因子はない。

既往歴は直腸癌術後(50歳),胸腺腫術後(52歳)。1年前の健診での上下部消化管内視鏡検査で異常なし。

身体診察では,体温36.1℃,脈拍70回/分,血圧148/91mmHg。疼痛部位に圧痛,皮疹,感覚障害を認めない。

一般血液・生化学検査は正常範囲。胸椎MRIでも異常を認めない。

研修医の診断:神経鞘腫

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