基本調律で活動している心臓の興奮周期より早期に心室から出現する不整脈を言う。心室期外収縮は通常,単発で出現するが,時に連発する。頻発する場合には,正常収縮と交互に出現する2段脈や,2拍の正常QRS後に心室期外収縮が発生する3段脈を呈することもある。
心室期外収縮自体を動悸,脈の結滞,胸部違和感として自覚するが,無症状のこともある。左室機能低下例では労作時息切れ,心室頻拍や心室細動発生例では意識消失をきたすこともある。
心室期外収縮の起源の推定は,カテーテルアブレーションを推奨する上で重要である。左脚ブロック型で下方軸の右室流出路起源の心室期外収縮は,カテーテルアブレーションの成功率が高いため,症状が強い場合にはカテーテルアブレーションを検討する。
BNP高値となっている場合は,心室期外収縮誘発性心筋症による心不全を発症している可能性がある。
心室期外収縮の出現様式(頻度,出現のタイミング,連発の有無など)を評価する。1日1万回以上(10%/日以上)を認める症例では,心室期外収縮誘発性心筋症のリスクがあり,定期的な心機能のフォローアップが望ましい。
器質的心疾患の有無を評価する。
運動中,中止直後のタイミングに心室頻拍が出現しないかを評価する。
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