病院の76%が人事考課制度を導入していることが、民間シンクタンク・産労総合研究所の調査で明らかになった。
調査は今年6月に行われ、200床未満から500床以上まで、公立、公的、私的を合わせ163病院から回答を得た。それによると、人事考課制度を導入している病院は76.1%。200~300床規模における導入割合が低い傾向が見られた。
職種別の導入状況は、事務職(78.2%)、コメディカル(75.8%)、看護師(75.0%)、医師(46.0%)の順。医師に対する導入割合は、制度を導入している病院の半数以下にとどまった。制度を導入していない病院に理由を聞いたところ、公平な制度構築の難しさや効果を疑問視する意見が目立った。
制度を導入した目的は「人材育成」「職員の意識改革」「公平・公正な処遇」「組織の活性化」の順に多かった。「収益改善」を挙げたのは1割未満。実感している効果については、「職員の意識改革」が最も多く、「効果なし」とする病院もあった。賃金制度と連動している病院は75.8%だった。