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関節が腫れて熱がある……②[膝偽痛風][骨折ファーストタッチ ─decision makingのための骨折の考え方─(26)]

No.5218 (2024年04月27日発行) P.30

海透優太 (JCHO若狭高浜病院整形外科医長/臨床研修センター長)

登録日: 2024-04-29

最終更新日: 2024-04-24

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鑑別診断

▶前回(本連載第25回)でも説明しましたが,関節が腫れて熱がある患者をみたときには,鑑別がつくまでは化膿性関節炎を疑いましょう。結晶性関節炎の代表であるピロリン酸カルシウム結晶沈着症(CPPD)には,単/少関節型CPPD(=偽痛風)と多関節型CPPD(=偽リウマチ)がありますが,臨床的には偽痛風がよくみられます。

▶偽痛風は比較的大きな関節(膝関節>足関節,肘関節,手関節)に好発します。また,発熱当初は関節水腫がはっきりせず,時間が経ってから水腫が現れることがありますので,毎回の丁寧な診察が大切です。痛風でも全身症状として発熱することもあります。

▶実は皮膚軟部組織が腫れていて蜂窩織炎であったという経験も多いため,靴下や装具などは必ずすべて外して診察をしましょう。

「関節が腫れて熱がある」⇒化膿性関節炎,CPPD(偽痛風・偽リウマチ),痛風,蜂窩織炎

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