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右腰背部痛を主訴に受診した76歳男性[キーフレーズで読み解く 外来診断学(312)]

No.5243 (2024年10月19日発行) P.1

田村弘樹 (東千葉メディカルセンター総合診療科/千葉大学医学部附属病院総合診療科)

柳田育孝 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

横川大樹 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

上原孝紀 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

生坂政臣 (医療法人生坂医院)

登録日: 2024-10-17

最終更新日: 2024-10-16

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2週前に右腰背部痛で夜間に覚醒した。発症前日にゴルフをしたので,筋肉痛と考え様子を見たが改善しなかった。前日に近医整形外科を受診し,原因不明のため当科を紹介受診した。

右腰背部(図1)に自覚する持続痛があり,発症から3日でピークになった後は横ばい。夜間に増悪し,入眠障害と2回の中途覚醒を認める。拳を疼痛部に当てると改善するという。体動での増悪はない。

既往歴は特発性むずむず脚症候群(56歳),心房細動(68歳)。家族歴は母と娘がむずむず脚症候群。

内服薬はアピキサバンおよびプラミペキソール〔両下肢のむずむず感に対して10年間は1錠(0.125mg)/日,症状再燃のため次の10年間は1錠半/日,1カ月前から陰部まで拡大したため2錠/日へ増量〕。

身体診察では,脈拍67回/分(不整)以外は,右腰背部の皮疹,圧痛,叩打痛を含めて異常を認めない。一般血算・生化学検査では,RBC 445×104/μL,Hb 13.7g/dL(MCV 95.1fL)と貧血はみられなかったが,フェリチン21ng/mL(基準値50〜200ng/mL)であった。尿検査を含めて,その他の異常を認めない。



研修医の診断:プラミペキソール長期内服によるaugmentation(ドパミン受容体作動薬の使用によるむずむず脚症候群の悪化)

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