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顔面をケガして両手がビリビリする……[中心性脊髄損傷][骨折ファーストタッチ ─decision makingのための骨折の考え方─(40)]

No.5248 (2024年11月23日発行) P.30

海透優太 (JCHO若狭高浜病院整形外科医長/臨床研修センター長)

登録日: 2024-11-25

最終更新日: 2024-11-20

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鑑別診断

▶「顔面に外傷があり両手がビリビリする」という主訴で来院された患者では,中心性脊髄損傷を疑うことが重要です。上肢の運動障害や感覚障害(アロディニア:触れるだけでビリビリした感覚が誘発される)を認めた場合は,頸髄の中心性脊髄損傷を疑います。顔面の外傷が派手だとそちらに注目が集まりがちですが,顔面外傷の患者では,まず上肢・下肢の神経学的所見を確認することから診察を始めるとよいでしょう。

▶もともと脊柱管が狭くなっている人(頸椎症や後縦靱帯骨化症で脊髄の圧迫が存在している)が頸椎の過剰な伸展をきっかけに発症することが多いです。頸椎骨折や脱臼がなくても生じるため「非骨傷性頸髄損傷」と表現されます。

「顔面をケガして両手がビリビリする」⇒中心性脊髄損傷±頸椎骨折,脱臼

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