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患者の脅迫的な発言は脅迫罪で訴えられるか[病院トラブル─事務方の解決法〈season 2〉(8)]

No.5252 (2024年12月21日発行) P.59

大江和郎 (元東京女子医科大学附属成人医学センター事務長)

登録日: 2024-12-18

最終更新日: 2024-12-17

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診察の際に,患者から暴言を吐かれることがあり,中には「お前らただじゃすまないぞ!」「殺すぞ!」といったかなり過激な言葉もあります。受付や会計の担当者も恐怖を抱き,仕事になりません。脅迫罪で訴えることはできるのでしょうか。

事務長の見解

状況によっては,脅迫罪は成立しないこともある! 証拠が集まらない場合でも,まずは警察に相談すること!

詳しく解説すると……

◆医療従事者を脅迫する患者

医療機関向けの患者対応に関する書籍の中には,患者が脅迫的暴言を吐いた場合は,脅迫罪に該当すると解説しているものを目にします。実際の診療の場面でも「殺すぞ」「このことを公表するぞ」といった言葉で威嚇する患者もいます。患者としては,話を聞いてくれない,要求を聞き入れてくれないときに発してしまう場合もあります。医療従事者としては,このような言葉を聞いたときはドキッとしますし,場合によっては身の危険すら感じることがあります。では,恐怖を感じた場合にはすべて脅迫罪が成立するのでしょうか。

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