日本整形外科学会(岩本幸英理事長)は15日、ロコモ(ロコモティブシンドローム:運動器症候群)の予防を推進するため、「ロコモ度テスト」を用いたロコモ度の臨床判断値を初めて発表した。
ロコモ度テストは、(1)下肢筋力やバランス能力などをみる「立ち上がりテスト」、(2)歩幅を測る「2ステップテスト」、(3)25のチェック項目で身体状態・生活状況を自己評価する「ロコモ25」─の3つを行い、年代別平均値と比較してロコモになる危険性を判定するもの。
臨床判断値では、年齢にかかわらず、移動機能の低下が始まった状態を「ロコモ度1」、移動機能の低下が進行し、自立した生活ができなくなるリスクが高い状態を「ロコモ度2」と定義。
ロコモ度1の基準は、(1)「立ち上がりテスト」で40cmの高さからどちらか一方の片脚で立ち上がれない、(2)2歩の幅を身長で割った「2ステップテスト値」が1.3未満、(3)「ロコモ25」が100点中7点以上─のうち1つ以上該当する場合。ロコモ度2は(1)立ち上がりテストで20cmの高さから両脚で立ち上がれない、(2)2ステップテスト値が1.1未満、(3)ロコモ25が16点以上─のうち1つ以上該当する場合とした。同日会見したロコモチャレンジ!推進協議会委員長の大江隆史氏は、ロコモ度に応じた対策を呼び掛けた。