【Q】
瞼裂狭小症に対する手術は,主に眼瞼下垂に対する治療と内眼角形成・瞼裂幅拡大など眼瞼形態の再建に大別されると思います。しかし,特に後者の手術についてはどのような手術方法をとると,優れた結果を得られるのか,判断に苦慮しています。本疾患に対する治療,長期の経過観察を経験されている新潟大学・宮田昌幸先生に,内眼角・瞼裂幅を中心とした眼瞼形態再建の要点について,ご教示をお願いします。【A】
瞼裂狭小症は,上眼瞼下垂,逆内眼角贅皮,内眼角間の拡大,水平方向の瞼裂狭小といういわゆる4徴を示すため,瞼裂の垂直と水平の両方向に拡大が必要となります。術後に互いに引き合う力が働くため,ご指摘の通り優れた結果を得るのがきわめて難しい疾患です。