司 会:今日は膠原病科の症例です。私もこの症例の診療に関わったので,内容はあらかじめ知っております。
担当医:初めのスライドです(スライド1)。それまでは健康だった男性に疼痛と発熱が急発症しました。
担当医:初発症状は非特異的だったようで,胸腹単純X線も異常なしでしたが,劇的な所見が続発しています。
前医のCT所見(スライド2)は紹介状の判定通りです。下肢の深部静脈血栓も前医が検索して,画像異常はなかったとのことです。誰か第一印象を言ってみて下さい。
研修医:初診日なら気胸などを考えて胸部X線写真を撮りますが,今は血栓症がわかっていますから,患者さんは若いので抗リン脂質抗体症候群(antiphospholipid antibody syndrome:APS)か,線溶系異常など……。
司 会:熱についてはどうですか。
研修医:そうでした。感染症の除外は必須です。感染性心内膜炎とか……。
残り1,704文字あります
会員登録頂くことで利用範囲が広がります。 » 会員登録する