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病院総合診療医の養成、来春開始の意向【日本病院会・堺会長】

登録日: 2017-03-28

最終更新日: 2017-03-28

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日本病院会の堺常雄会長は27日の定例会見で、会内の委員会で検討を進めている病院総合診療医の養成について、「6月に研修プログラムを策定し、来年4月から研修をスタートさせたい」と表明した。

2017年度の事業計画における重点項目の1つとして示したもの。日病が構想する総合診療医は、既に臨床現場で診療に従事しており、総合診療能力の向上を目指す医師などを対象とし、日本専門医機構が養成する「総合診療専門医」とは別の枠組みで研修を行う。日病はこのほか、病院の中堅職員や次期病院管理者(院長)の育成にも注力する方針。

■地域医療連携推進法人、「地域によっては非常に有効」

堺氏はまた、医療計画策定に向けて重点的に取り組む項目として、「病床の機能分化・連携」や「医師・看護師等の需給」のほか、4月に施行される「地域医療連携推進法人」制度(用語解説)を挙げた。

同制度を巡っては、巨大医療法人がM&A(合併・買収)を行うことで地域医療の寡占化につながるとの懸念も示されているが、堺氏は「そうした危惧があるのは確かだ」と認めつつ、「地域によっては非常に有効。緩やかに連携し、医療機関同士で情報や人材のやり取りができればよい」と述べた。

用語解説▶地域医療連携推進法人
医療機関の機能分担や業務連携の推進を目的として創設される非営利型新法人。地域で医療機関を開設する複数の医療法人、社会福祉法人等を参加法人とする。参加法人間では病床数の融通、患者情報の一元化、職員の共同研修、医療機器の共同利用、資金貸付等などが可能になる。

地域医療連携推進法人について「日病として良い連携の仕方を模索していきたい」と述べる堺氏

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