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超音波ガイド下内頸静脈穿刺の要点は?【sweep scanとswing scanを繰り返す】

No.4850 (2017年04月08日発行) P.65

松島久雄 (獨協医科大学越谷病院救命救急センター教授)

登録日: 2017-04-05

最終更新日: 2017-04-04

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  • 超音波ガイド下内頸静脈穿刺のテクニックの要点を教えて下さい。

    (長崎県 N)

    超音波ガイド下内頸静脈穿刺を成功させるポイントは,(1)穿刺前の状態確認,(2)リアルタイム超音波ガイド下穿刺,(3)穿刺後のガイドワイヤー確認の3つです。

    (1)穿刺前の状態確認
    事前準備として,内頸動静脈の位置や走行,穿刺する血管の太さや内腔の状態を必ず確認して下さい。超音波診断装置のプローブは,超音波ガイド下静脈穿刺に適している高周波数のリニアプローブを使用します。
    血管の走行を把握する手技にはsweep scan techniqueとswing scan techniqueがあります1)。血管の走行に合わせてプローブを前後にスイープし,血管の蛇行や深さなどを把握できるのがsweep scan technique,プローブの角度を前後にスウィングし,血管軸に対するプローブのずれを修正できるのがswing scan techniqueです。

    この2つのテクニックを何度か繰り返し,適切な内頸静脈とその穿刺部位を決定します。

    (2)リアルタイム超音波ガイド下穿刺
    確実で安全な内頸静脈穿刺のためには,リアルタイム超音波ガイド下穿刺が標準手技となります2)3)。プローブカバーを使用し,無菌操作で実施して下さい。

    穿刺法には短軸交差法と長軸平行法があり,穿刺部のスペースが狭い内頸静脈穿刺では,小柄な人ほど短軸交差法が適しています。長軸平行法で穿刺する場合には,専用のニードルガイドの使用をお勧めします。短軸,長軸どちらの方法も超音波断層像内に針先の位置を認識しながらの穿刺になります。

    合併症の発生を抑えるために,針先をリアルタイムで確認しながら,内頸静脈の血管前壁だけを上手に貫いて下さい。

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