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脳梗塞患者に対する血管内治療の実態が明らかに 【脳卒中学会】

登録日: 2017-04-10

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脳主幹動脈閉塞例に対するステントリトリーバーを用いた機械的血栓除去(血管内治療)は、海外のエビデンスと同様、日本人においても有用であるようだ。大阪市で開かれた日本脳卒中学会学術集会で3月18日、九大脳神経外科の黒木愛氏が報告した。

同氏らが、わが国で行われているJ-ASPECTスタディのデータを解析したところ、ステントリトリーバーによる血管内治療を追加すると、「介助不要で退院」できる見込みは、tPA静注のみに比べ1.85倍高くなっていた(95%信頼区間[CI]:1.19-2.91)。一方、一世代前のデバイスである、メルシー・リトリーバーとペナンブラ・システムを用いた血管内治療追加では、「介助不要で退院」できる確率が、tPA静注のみに比べ有意に低くなっていた。なお「30日間死亡リスク」に対しては、いずれのデバイスも有意な影響を与えなかった。

今回の解析対象は、J-ASPECT参加施設より提供された、脳梗塞急性期tPA施行1万4820例。これらをメルシー、ペナンブラ、ステントリトリーバー追加の有無でそれぞれ2群に分け、比較した。各群の背景因子のばらつきは、傾向スコアを用いて揃えた。比較集団のサンプル数は十分に確保され、メルシー追加の有無は480例、ペナンブラでは1354例、ステントリトリーバーも438例での比較となった。

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