No.4860 (2017年06月17日発行) P.10
登録日: 2017-06-16
地方と都市部を医師が行き来することで地方の医師不足解消を目指す「医療人材循環モデル」を掲げ、宮城県登米市と神奈川県川崎市などを拠点に活動している、やまと在宅診療所理事長の田上佑輔氏に話を聞いた。
私は週の土~水曜日の5日間は宮城で、残りの2日間は東京や神奈川にいます。取り組みたいのは、医師の働き方についてです。現在、週40時間制を基本とする労働基準法に従う流れになっていますが、医師の働き方はどちらかというと裁量労働。応招義務を踏まえ、自分で裁量権を持って仕事の時間を決めて働くというものです。
これからの時代は医師の働き方も変わってきて、副業をする医師が増えてくると思うんです。その時間を使って、医師が地方の医師不足のような医療課題に参加することもサポートしていきたいと考えています。
大企業では2カ所の拠点を持って働く人もいますし、週1で地方に行く医師も多くいるので、働き方としては珍しくありません。ただ、こういう働き方もあるということを、形としてやっていきたいと思っています。
現在経営している診療所は、登米(宮城県)、大崎(同)、武蔵小杉(神奈川県)、日吉(同)の4カ所で、常勤医は8人です。今年の9月頃を目標に、週1回勤務で非常勤などでも循環する医師を募集したいと考えています。今はちょうどその準備段階で、拠点となる地域や活動に興味を持った人を探しています。
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