日本小児アレルギー学会は16日、アトピー性皮膚炎(AD)に罹患した乳児では、医師の管理の下で、生後6カ月頃から微量の鶏卵摂取を推奨する提言を発表した。鶏卵の摂取開始が遅いほどアレルギーの発症リスクが高まるとのエビデンスを踏まえたもので、臨床現場での判断材料とするよう求めている。
提言では、ADと診断された乳児については、6カ月までに皮膚湿疹を消失(寛解)させた上で鶏卵摂取を開始するよう求めている。その上で、離乳期における鶏卵導入を進める際の参考として「PETITスタディ」(用語解説)における摂取量(表)を例示。微量の加熱卵摂取が導入できた後は『食物アレルギー診療ガイドライン2016』などに準拠した精査を行いつつ、摂取継続の可否を診断することとし、評価の目安には「12カ月を越えた頃に固ゆで全卵約半分を摂取可能かどうか」を挙げている。