日本医師会定例代議員会が6月25日に開かれた。横倉義武会長は冒頭の挨拶で、①医師養成、②医師需給・偏在対策、③医師の働き方改革、④医の倫理─などに重点的に触れ、都道府県医師会の代議員からの質疑でもこの4点が大きくクローズアップされた。
冒頭の挨拶で横倉氏は「医師自らが安全で安心な医療の提供に責任を負うという自覚を改めて確認し合うことが必要」と指摘。そうした自覚を持つ医師を育てることが「人づくり」の基本であるとし、関係者と広く認識を共有することで、医師養成の議論をぶれずに進められるとした。
新専門医制度については、「専門医は医師の自己研鑽の一手段。全ての医師が専門医になる必要はない」との考えを改めて表明。また、地域医療の観点から制度を検証する都道府県協議会の役割が重要であるとし、協議会が実務的に機能するよう、機構とのさらなる協働に努めるとした。
地域の医師確保については、医師の自由な選択を尊重しつつ偏在解消に向けた仕組みづくりを提言した会内委員会の最終報告等を踏まえ、地域の医療事情に応じた対応を求めていくとした。
その上で、医療を取り巻く問題の解決には、医師が「プロフェッションとして自律的に意見を取りまとめ、政府や社会に対し、積極的に提言していかなければならない」と強調した。
代議員との質疑の概要は以下の通り。
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