(埼玉県 I)
LSSでは,仰臥位に比べて立位で脊柱管がさらに狭くなります。これは,立位では脊椎に加わる荷重により,腰部脊柱管の構成要素である椎間板の膨隆や黄色靱帯のたわみが生じるためです。その結果,表 5の質問7の症状「しばらく立っているだけで,太ももからふくらはぎやすねにかけてしびれたり痛くなる」が生じます。逆に,仰臥位では立位よりも狭窄が軽減しますので,症状も軽くなります。
一方,腰椎椎間板ヘルニア(lumbar disc herniation:LDH)では,ヘルニアが発症したときには自発痛もありますし,仰臥位であってもヘルニアによる神経の圧迫が強くなることがあるため,質問4の症状「しびれや痛みで,あしを伸ばしてあおむけに寝るのがつらい」が生じえます。しかしながら,LSSでは,仰臥位で脊柱管の狭窄が軽減しますので,質問4のような症状は生じにくくなります。
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