文部科学省の「学校給食における食物アレルギー対応に関する調査研究協力者会議」は10日、学校に対し食物アレルギーを有する児童の医師診断を義務化することを盛り込んだ報告書案を了承した。
2012年に東京都で食物アレルギーを持つ児童が給食後にアナフィラキシーショックの疑いで死亡した事故を受けて対応を検討していたもの。
報告書では、診断書に基づき医師が作成した学校管理指導表の提出を保護者に要請。医師に対しては、▽アレルギー疾患の症状、▽エピペン注射のタイミングや打ち方―などについて、保護者・児童への説明・指導を求めている。
アナフィラキシーショックを起こす危険性がある食物アレルギー児童の対応としては、すべての教職員がエピペンを注射できるよう研修の場の創設を提言し、地域の医師、アレルギー専門医などに協力を呼びかけている。
文科省は4月以降に報告書に基づき通知を発出する方針。