厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会(脇田隆字部会長)は9月13日、ロタウイルスワクチンの定期接種化について了承した。早ければ来年度にも導入する方針。
ロタウイルスワクチンの定期接種化を巡って8月に開かれた同部会では、安全性・有効性の観点からは差し支えない一方で、1人当たりの接種にかかる費用を全体で少なくとも4000円程度低下させなければ、費用対効果の面で良好とはいえないとして、課題を残していた。これを踏まえ厚生労働省は、ワクチンを製造販売するグラクソ・スミスクライン(GSK)とMSDに対し、値下げなどの対応について検討を要望。13日に2社から非公開で回答を得た。価格は一定程度引き下げられたものの、「費用対効果が良好とはいえない水準」だったという。
同日の部会では、ワクチンの費用対効果や価格の決定プロセスについても今後は同部会で議論することや副反応に関する情報提供の実施を条件に、ロタウイルスワクチンの定期接種化を了承。採用するワクチンは2社で効果に差がないことから、両社とも対象にするとした。今月中にも次回部会を開催し、接種時期や接種間隔などを議論する予定。