No.4683 (2014年01月25日発行) P.133
登録日: 2014-01-25
最終更新日: 2017-10-23
社保審医療保険部会は20日、厚生労働省が示した高額療養費制度の見直し案を了承した。所得区分を細分化し、低所得者の負担を軽減し、高所得者の負担を引き上げた。
新制度はシステム改修の期間を考慮し、2015年1月からスタートする予定。
高額療養費制度を巡っては昨年、社会保障制度改革国民会議報告書が、負担能力に応じた限度額への変更を求めたことを受け、医療保険部会で議論。しかし意見集約には至らず、厚労省が2014年度予算編成過程で決定する方針を示していた。
現行の70歳未満の高額療養費制度は、年収770万円以上の「上位所得」、住民税非課税の「低所得」、上位・低所得以外の「一般所得」に3区分。月の限度額は上位所得が約15万円、一般所得が約8万円、低所得が3万5400円となっている。
見直し後は、所得区分を5区分に細分化。①年収約1160万円以上、②約770万〜1160万円、③約370万〜770万円、④約370万円以下、⑤住民税非課税─とした。
月の上限額は①約25万円、②約16万7000円、③約8万円、④5万7600円、⑤3万5400円。①②は現行よりも増額。約1330万人が対象となる。一方、④は現行よりも減額される。約4060万人が対象。
なお、70歳以上の制度は現行通り。