(広島県 K)
選択的セロトニン再取り込み阻害薬(selective serotonin reuptake inhibitor:SSRI)やセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(serotonin and norepinephrine reuptake inhibitor:SNRI)は,三環系・四環系抗うつ薬と比べ,日中の眠気の出現は少ないようです。臨床経験としては,SSRIのほうがSNRIよりも日中の眠気を若干生じやすい印象があります。しかし,両薬剤とも主な標的とされる部位(トランスポーター)以外の部位(受容体)にも作用するために眠気が生じる可能性はあります。SSRI,SNRIともに血中半減期が長いので,原則1日1回の投与ですみます。したがって,以下の対応が考えられるでしょう。
①服薬時間を変えてみましょう。朝食後に服用している場合には,夕食後,あるいは寝る前の服用へと変更して下さい。睡眠薬を服用する必要がなくなる場合もあります。
②投与量を漸減しましょう。眠気の発現は一般的には投与量依存的と考えられるため,減量することで改善が期待できます。
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