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認知症をテーマに適正処方の手引き作成―日本医師会

No.4909 (2018年05月26日発行) P.18

登録日: 2018-05-17

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日本医師会は、認知症をテーマとした『超高齢社会におけるかかりつけ医のための適正処方の手引き』を作成した。松本純一常任理事が16日の会見で明らかにした。今後は、「高血圧症」「糖尿病」「脂質異常症」について手引きを作成する予定。

今回公表した手引きは、昨年10月発行の総論編「安全な薬物療法」に続く第2弾にあたる。構成は、①認知症の現状と治療総論、②認知症の中核症状に対する薬物療法、③認知症の行動・心理症状(BPSD)に対する薬物療法、④高齢者の認知症者への薬物使用の留意点、⑤高齢の患者に認知機能障害を生じやすい薬物―の5章で、各章2頁から成る。日本老年医学会の協力のもと作成された。

松本氏は会見で、「第2弾も総論編と同様に、薬物有害事象を防ぐための処方の考え方を示している」と説明。各章では、「病期別の治療薬剤選択のアルゴリズム」「高齢の患者に認知機能障害を生じさせやすい特に慎重な投与を要する薬物のリスト」など多くの図表を用いながら、どのようなプロセスで処方の見直しを検討すべきか提示している。  手引きは、かかりつけ医が患者の医薬管理を行う際の参考資料や「日医かかりつけ医機能研修制度」の応用研修会の資料としての活用を想定。松本氏は、「医師自らが率先して処方の適正化に当たることによって、より良い医療の提供や薬剤医療費の適正化につながる」として期待を示した。

手引きは、日医のホームページで閲覧できる(http://dl.med.or.jp/dl-med/chiiki/tebiki/H3004_shohou_tebiki2.pdf)。

第1弾の反響について松本氏は、「専門外のところで参考になるという意見をいただいている」と話した

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