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ヘルペス感染症診断の適切な手法は?

No.5053 (2021年02月27日発行) P.52

藤井一恭 (鹿児島大学医学部皮膚科学診療准教授)

山本剛伸 (川崎医科大学総合医療センター皮膚科准教授)

登録日: 2021-02-26

最終更新日: 2021-02-24

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  • ヘルペス感染症の診断においてツァンクテストは簡便に行える手法ですが,検者によっては陽性率が必ずしも高くありません。より適切な手法についてご教示下さい。
    川崎医科大学総合医療センター・山本剛伸先生にご回答をお願いします。

    【質問者】

    藤井一恭 鹿児島大学医学部皮膚科学診療准教授


    【回答】

     【ツァンクテストでは,巨細胞検出率を上げるために,水疱蓋を用いる】

    ヘルペスウイルス感染症の中でも,単純ヘルペスウイルス(herpes simplex virus:HSV)感染による口唇ヘルペス,性器ヘルペス,カポジ水痘様発疹症,ヘルペス性歯肉口内炎,ヘルペス性瘭疽や水痘帯状疱疹ウイルス(varicella zoster virus:VZV)感染による水痘,帯状疱疹,Ramsay-Hunt症候群を代表とする疾患は,小水疱を形成するという共通した特徴があります。いずれの疾患も病理組織学的に表皮の網状変性を示し,周囲にウイルス感染細胞の融合(syncytia)により形成される多核巨細胞や円形の棘融解細胞を認めます。これらのウイルス感染に伴う特異的細胞を確認する方法がツァンクテストです。

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