□蟯虫(Enterobius vermicularis)の寄生によって引き起こされる疾患であり,感染者は,成熟雌虫が肛門外に這い出て産卵する際に,肛門周囲にそう痒感を自覚する。
□虫卵を経口的に摂取すると感染する。産卵後数時間で虫卵は感染性を有するため,患者の周囲の人は感染しやすい。
□幼児,小学校低学年児童に感染者が多いことが知られており,正確な感染率は不明であるものの,首都圏ではこの年齢集団の約0.2%に感染がみられたという。
□多くは無症状であるが,一部の感染者が肛門周囲に不快なそう痒感を自覚する。
□そう痒感に起因すると思われる夜泣き,不眠や精神不穏などもみられることがある。
□セロファンテープ法(肛囲検査法)で肛門周囲に産卵された虫卵を検出する(図)。
□同検査は起床時に少なくとも複数回実施することが望ましい。
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