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接触皮膚炎

登録日:
2017-03-16
最終更新日:
2017-03-28
佐藤貴浩 (防衛医科大学校皮膚科学講座教授)
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  • ■疾患メモ

    原因物質に触れた部位を中心にアレルギー性または刺激性の機序を介して生じる湿疹反応。原因からの回避とステロイド外用が治療の基本である。

    ■代表的症状・検査所見

    【症状】

    原因物質に接触した部位を主体に紅斑,丘疹,小水疱などの変化を伴う湿疹反応を生じる。慢性化すると苔癬化病変を形成する。

    発症機序から大きく刺激性とアレルギー性に分けられる。刺激性は原因物質の表皮細胞に対する直接的な作用で生じるものであり,アレルギー性は感作過程を経た後に,再度原因物質に曝露された際に惹起されて起こる。

    病変が接触部位を大きく超えてほぼ全身に拡大したものを接触皮膚炎症候群と呼んでいる。抗原が接触部位から吸収されて血行性に散布されて生じたと考えられる。また経皮感作の後に,経口や経静脈的に原因物質が投与されて全身に病変を生じたものを全身性接触皮膚炎と呼ぶ。

    【検査所見】

    診断は主に病歴と臨床症状によってなされ,末梢血液検査で本疾患に特異的または診断的価値のあるものはない。確定診断と原因物質の特定にはパッチテスト(貼付試験)が行われる。

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