編集: | 敷島敬悟(東京慈恵会医科大学眼科学講座客員教授) |
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判型: | B5判 |
頁数: | 252頁 |
装丁: | カラー |
発行日: | 2023年05月15日 |
ISBN: | 978-4-7849-1319-0 |
版数: | 初版 |
付録: | 電子版付き |
◆敬遠されがちな神経眼科領域も,機能解剖をふまえて病態生理を理解すれば決して難しくはありません。
◆本書では神経眼科の主たる24の疾患を取り上げ,機能解剖・病態生理と関連づけながら,その症状,診断・治療まで臨床で必要な知識をやさしく解説。主訴から考える章も設け,実用的な構成をめざしました。
◆図表・シェーマをふんだんに盛り込み,神経眼科疾患の病態・概念を目で見てわかりやすく説明しています。
◆神経眼科が専門外の一般眼科医に加え,専門医試験を目指す研修医にとっても基本的知識の習得に役立つ1冊。最新の病態概念や臨床的知見も含まれているので,専門医にとっても知識の再整理に活用いただけます!
1章 視神経疾患
1 特発性視神経炎(典型的視神経炎)
2 アクアポリン4 抗体陽性視神経炎
3 MOG 抗体陽性視神経炎
4 非動脈炎性虚血性視神経症
5 動脈炎性虚血性視神経症
6 遺伝性視神経症
7 薬剤性・中毒性視神経症
8 うっ血乳頭
2章 視野異常
1 視野異常
3章 眼球運動障害
1 眼球運動神経麻痺
2 Fisher症候群
3 重症筋無力症
4 特発性外眼筋炎
5 外眼筋線維症
6 IgG4関連眼疾患
7 甲状腺眼症
8 核上性眼球運動障害・核性眼球運動障害
9 異常眼球運動・眼振
4章 瞳孔異常
1 瞳孔不同・瞳孔径異常
2 相対的瞳孔求心路障害(RAPD)
3 対光近見反応解離
4 Horner症候群
5章 眼瞼運動障害
1 眼瞼下垂
2 眼瞼痙攣
6章 神経眼科症候
1 一過性視力低下
2 羞明,光視症・閃輝暗点
3 眼痛・頭痛
4 visual snow 症候群
本書では「病態」と「ビジュアル」の2つをメインキーワードとしました。
神経眼科を専門外とする一般眼科医にとっては,神経眼科疾患は重篤な視力低下や生命予後にも直結する重要な領域ではあるものの,難解と思われており,敬遠されがちです。しかしながら,神経学の基本である機能解剖をふまえて病態生理を理解すれば,神経眼科は決して取っつきにくい領域ではありません。神経眼科疾患の理解のために,病態から説き起こし,ビジュアル的に,神経眼科についてやさしく解説するのが本書の主旨です。
機能解剖,病態生理を基本として,神経眼科疾患の病態,概念についてわかりやすく解説します。続いて,機能解剖,病態生理と関連づけて症状,検査所見,治療についての臨床的内容を概説していきます。それぞれの項目においては,図・表,シェーマを多用して視覚に訴え,わかりやすい構成としました。また,各項目の最後にはAdviceのカラムを付記して,読者にぜひ伝えたいワンポイントが記載されています。
神経眼科の主たる分野である,視神経疾患,視野異常,眼球運動障害,瞳孔異常,眼瞼運動障害に加えて,主訴から考える神経眼科症候の章も設けました。本書の主たる対象読者は,神経眼科を専門外とする一般眼科医に加えて,専門医試験を目指す研修医,レジデント,若い先生方ですので,基本的な内容が主体となります。一方で,最新の病態概念や臨床的知見も含まれており,神経眼科を専門とする医師や指導するお立場の先生方にも基本的な知識を改めて整理して頂ける1冊となっています。
本書が神経眼科学の理解の一助となり,多くの先生方が神経眼科に興味を持って頂ければ幸甚です。
2023年3月
東京慈恵会医科大学眼科教授
敷島敬悟