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カラーアトラス眼底図譜

カラー眼底画像、OCT、OCTA、眼底自発蛍光画像2300点以上を収載!定番書籍の全面改訂版

定価:18,700円
(本体17,000円+税)

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著: 湯澤美都子(日本大学名誉教授)
著: 川村昭之(日本大学眼科兼任講師、川村眼科医院院長)
著: 森 隆三郎(日本大学眼科診療教授)
判型: AB判
頁数: 608頁
装丁: カラー
発行日: 2021年04月01日
ISBN: 978-4-7849-6020-0
版数: 第7版
付録: -

●OCT、OCTA、眼底自発蛍光などの画像も加え全面改訂!
●2,300点以上に及ぶ鮮明な画像を収載。必携の1冊です。
●新しく疾患概念の確立された疾患も追加しました。

診療科: 眼科 眼科

目次

第1章 正常眼底と眼底疾患の診断に必要な検査
① 正常眼底
② 眼底疾患の診断に必要な検査

第2章 網膜出血,網膜浮腫,網膜白斑

第3章 網膜血管疾患
① 網膜動脈閉塞症・光輝小斑
② 急性黄斑神経網膜症(AMN),急性黄斑外層神経網膜症(AMOR),
paramacular acute middle maculopathy(PAMM)
③ 網膜静脈閉塞症
④ 網膜細動脈瘤
⑤ コーツ病
⑥ イールズ病

第4章 全身疾患関連眼底疾患
① 糖尿病
② 高血圧
③ 眼虚血症候群
④ 血液疾患
⑤ 全身性エリテマトーデス
⑥ 高安動脈炎
⑦ 巨細胞動脈炎(側頭動脈炎)
⑧ 細菌性心内膜炎
⑨ 抗リン脂質抗体症候群
⑩ 癌関連網膜症
⑪ アミロイドーシス
⑫ テルソン症候群

第5章 炎症性疾患
① 感染性ぶどう膜炎
② 非感染性ぶどう膜炎
③ 急性帯状潜在性網膜外層症(AZOOR)と類縁疾患

第6章 遺伝性網膜脈絡膜疾患
① 網膜色素変性と類縁疾患
② 黄斑ジストロフィ
③ 網膜硝子体ジストロフィ

第7章 黄斑疾患
① 加齢黄斑変性
② 中心性漿液性脈絡網膜症と重症型
③ 強度近視
④ 新生血管黄斑症
⑤ 特発性黄斑円孔
⑥ white dot fovea
⑦ macular microhole
⑧ 黄斑上膜
⑨ 硝子体黄斑牽引症候群
⑩ 網膜色素上皮裂孔
⑪ 黄斑部毛細血管拡張症
⑫ 黄斑低形成
⑬ 限局性脈絡膜陥凹

第8章 網膜剥離

第9章 網膜脈絡膜の腫瘍
① 網膜血管性腫瘍
② 網膜色素上皮の腫瘍
③ 脈絡膜腫瘍
④ その他の腫瘍
⑤ 母斑症

第10章 脈絡膜ひだ

第11章 外 傷

第12章 視神経疾患
① 視神経乳頭の先天異常
② 視神経炎,視神経症
③ うっ血乳頭
④ 緑内障
⑤ 視神経萎縮

第13章 薬剤による網膜視神経障害

索引

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序文

 日本医事新報社から本書の改訂のお話を頂いたのは2018年12月でした。前版を読み返してみると気になる点が多々あり,大幅な改訂をさせて頂くことにしました。
 主な改訂点は以下の通りです。
• すでに掲載されている疾患のうち,近年,診断基準や手引きが発表されたもの(ぶどう膜炎,網膜色素変性と類縁疾患,家族性滲出性硝子体網膜症,黄斑ジストロフィ,萎縮型加齢黄斑変性,緑内障については,それに沿った内容にした。
• 新しく疾患概念の確立された疾患(急性帯状潜在性網膜外層症,自己免疫網膜症,paramacular acute middle maculopathy,macular microhole,黄斑低形成,限局性脈絡膜陥凹,pachychoroid,dome-shaped macula,薬剤による網膜視神経疾患)を追加した。
• 全身疾患に関連する疾患(眼動脈閉塞,毛様網膜動脈閉塞など)を追加した。
• その他の疾患については内容を吟味し,古くなっている記載は削除し,新しい見解を追加した。
• 図譜であるので可能な限り鮮明なカラー写真を追加・変更した。近年,光干渉断層計に加え,光干渉断層計-血管造影(OCTA),眼底自発蛍光など,非侵襲で病像把握に有用な情報が得られる検査法が行われているので,できる限りカラー写真にそれらの写真を付けた。結果,約2,300点の画像を掲載した。
• 改訂点について必要最小限の文献を加えた。
 著者は前版に引き続き川村昭之先生に加え,加齢黄斑変性,ポリープ状脈絡膜血管症,pachychoroidについてはエキスパートである森隆三郎先生にもお願いしました。
 本書に用いた写真のほとんどは駿河台日本大学病院,日本大学病院アイセンターで撮りためたものです。鮮明な撮影をし,膨大な写真を整理,保管してくださっているフォトグラファーの後藤肇さん,小林巧さん,川崎康太さん,眼科医局員に感謝します。
 第7版まで改訂を続けることができたのは,1968年の初版以来,急速な診断技術の進歩と次々に確立された眼底疾患について,その時々に対応して版を重ねてくださいました日本大学眼科 故・加藤謙教授,故・松井瑞夫教授の熱意と,本書を読み継いでくださった先生方のおかげです。感謝申し上げますとともに本書が現代の眼科日常診療に役立つことを願っています。


2021年 2月  湯澤美都子


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レビュー

【書評】『カラーアトラス 眼底図譜 第7版』国内最高峰の網膜テキストブック

岸 章治 (前橋中央眼科院長/群馬大学名誉教授)
春の日差しが入るオフィスで、スターバックスのBGMを聴きながらコーヒーを飲む。今日の午後はフリーである。

今朝届いた、『カラーアトラス 眼底図譜 第7版』を手に取ってみる。第6版よりだいぶ厚くなってずっしりと重い。早速ページをめくると、ぐいぐい引き込まれてしまった。内容は自験例の記述が中心なので、具体的でわかりやすい。著者の肉声が聞こえる。病気を詳細に見て理解していることに、感心させられる。これは紛れもなく、国内最高の網膜のテキストブックである。

OCTAやAZOOR、 macular microhole、 分層円孔のLHEPなど最近の話題も満載である。レイアウトを上手にまとめて内容を濃くしただけでなく、ページも大幅に増えたので全面改訂と言える。

Bullous retinal detachment,MPPE,APMPPE,geographic choroiditis,uveal effusionがどう違うかを説明できるのは、この本だけであろう。加齢黄斑変性の章は、臨床経験の豊富さに唸らされる。

驚くべきは、聞いたことがあるだけの希少疾患まで自験例で網羅されていることである。これは長年の蓄積がなければ不可能であろう。私はamyloidosisのOCTを初めて見た。pattern dystrophyとは何か?大変勉強になる。

この本は、一般的な分担執筆本とは次元が異なる。スジが通っている。それもそのはずで、本書は1968年に加藤謙先生、松井瑞夫先生により初版が出され、50年あまりにわたり引き継がれている。当初は眼底写真だけであったものが最近はOCTAまで加わるようになった。

若者の本離れが指摘されているが、多くの眼科医に、この素晴らしい教科書で、眼底疾患を日本語で学べる幸福を味わってほしい。

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正誤情報

下記の箇所に誤りがございました。謹んでお詫びし訂正いたします。

・ 45ページ 図7b

45頁図7b(赤枠の写真)に下記の誤りがございましたので,訂正するとともに,謹んでお詫び申し上げます。




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