診療科: | 内科 | |
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神経内科 |
シリーズ: | よくわかる病態生理 シリーズ |
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第1章 脳血管障害・髄液循環障害
脳の血管支配
脳循環の特徴
血液脳関門
脳梗塞
一過性脳虚血発作
脳内出血
クモ膜下出血
脳動脈瘤
脳動静脈奇形
脊髄血管障害
脳室系の構造,髄液の産生と循環
頭蓋内圧亢進(脳浮腫,脳ヘルニア)
頭痛
自律機能と本能行動
第2章 認知症
脳内神経伝達物質と記憶・学習のメカニズム
認知症をきたす病態
言語障害
アルツハイマー病
血管性認知症
第3章 変性疾患
随意運動の発現機構
小脳,大脳基底核の構造と機能
脊髄,脊髄神経の構造と機能
運動失調
振戦その他の不随意運動
歩行障害
パーキンソン病
脊髄小脳変性症
筋萎縮性側索硬化症
第4章 感染症・脱髄性疾患
脳炎,髄膜炎
脳膿瘍
多発性硬化症
第5章 脳・脊髄腫瘍
大脳皮質の機能局在
脳・脊髄腫瘍の分類と好発部位
第6章 頭部外傷
脳を包む構造
急性硬膜外血腫
急性硬膜下血腫
慢性硬膜下血腫
第7章 末梢神経疾患
末梢神経の組織構造
脳幹・脳神経の構造と機能
ニューロパチー
ギラン・バレー症候群
ベル麻痺
神経痛
第8章 筋疾患
神経筋接合部の構造と機能
運動麻痺・筋力低下
重症筋無力症
進行性筋ジストロフィー
周期性四肢麻痺
ミトコンドリア脳筋症
第9章 発作性疾患
けいれん
てんかん
ナルコレプシー
第10章 先天性と周産期脳障害
脳性麻痺
水頭症
脊髄空洞症
二分脊椎
編集にあたって
本書は、医学教育モデル・コア・カリキュラム(いわゆる「コアカリ」)に沿って、CBTの受験に対応した教科書を目標として作成された本である。コアカリの「人体各器官の正常構造と機能、病態、診断、治療」の神経系の分野はほぼ網羅されており、この本を一読し次にCBTの問題集に進むことができる。また、医師国家試験の前の基本的な知識の整理にも役立つように作られた。
しかしながら、出来上がった本を通読してみれば、単に受験に適する教科書にとどまらず、「基礎から病態へ、そして臨床へ」という新しい切り口の観点から作成された教科書となったと思う。各項目は、その分野での一流の先生にお願いし執筆していただいた。その分野も解剖学、生理学、薬理学、病理学、神経内科学、脳神経外科学、精神医学、リハビリテーション医学と多岐にわたっており、まさに「神経疾患」を学ぶために必要な基礎医学と臨床医学を統合した布陣となっている。本書は、各章の最初に基礎医学の項目、次に臨床医学の項目を配置し、基礎医学と臨床医学の融合をできるだけ考えた。
日本の病態生理学の本は、臨床医学の先生が中心となって執筆されていることが多い。基礎医学の立場からすれば、もう少し基礎に立脚した病態生理学の本が欲しかった。これに対し、米国の病態生理学の本は基礎医学の先生が中心となって執筆されていることが多い。本書は、そのような方向に少し近づけようと考えた。
末筆ながら、日本医事新報社出版局の方々にはたいへんお世話になった。著者を代表して御礼申し上げる。
2007年初夏
日本桜の名所百選に選ばれている
紀三井寺が見える教授室にて
前田正信