厚生労働省は5日、国内外の副作用報告の集積を踏まえ、下掲の医薬品の添付文書を速やかに改訂するよう、日本製薬団体連合会を通じて製薬各社に指示した。
このうち、感染性腸炎などに用いるメトロニダゾール含有製剤については、重大な副作用の項に「肝機能障害」を追記。異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うことを求める。また、コケイン症候群(常染色体劣性遺伝性の早老症)の患者で、同剤の投与後に重度の肝毒性または急性肝不全を発現し死亡に至ったとの報告があったことから、「慎重投与」の対象にコケイン症候群を加え、定期的に肝機能検査を実施するなど、患者の状態を十分に観察するよう注意喚起する。
■G-CSF製剤の重大副作用に「大型血管炎」
がん化学療法による好中球減少症の発症抑制などに用いる顆粒球コロニー形成刺激因子(G-CSF)製剤のペグフィルグラスチム、フィルグラスチム、レノグラスチムには、重大な副作用として「大型血管炎(大動脈、総頸動脈、鎖骨下動脈等の炎症)」を明記する。発熱、CRP上昇、大動脈壁の肥厚等が認められた場合には、投与中止などの適切な処置を取るよう求める。
このほか、抗不整脈薬のアミオダロン塩酸塩の重大な副作用には、「無顆粒球症、白血球減少」を追記する。