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食物依存性運動誘発アナフィラキシーとは

No.4921 (2018年08月18日発行) P.55

中村陽一 (横浜市立みなと赤十字病院アレルギーセンターセンター長)

登録日: 2018-08-16

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【特定の食物摂取と運動の組み合わせで症状をきたす食物依存性運動誘発アナフィラキシーは,小麦や甲殻類アレルギーではめずらしくない病態である】

特定の食物摂取の後にアナフィラキシーを繰り返すが,再現性が悪く,起こるときと起こらないときがあるという場合に疑うのが,食物依存性運動誘発アナフィラキシー(food-dependent exercise-induced anaphylaxis:FDEIA)である。

小麦や甲殻類のような,摂取頻度が高い食物アレルギーでみられることが多いため気づかれないことも多く,アナフィラキシーの病歴をとる場合に必ず食事摂取前後の運動や入浴の有無を尋ねることがヒントとなる。運動以外にも,非ステロイド性抗炎症薬(non-steroidal anti-inflammatory drugs:NSAIDs)の使用,飲酒,月経,温度変化,花粉曝露,感染症による体調不良なども同様の誘発因子となりうる。FDEIAの長期管理のポイントを表1に示す。

【解説】

中村陽一 横浜市立みなと赤十字病院アレルギーセンターセンター長

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