医薬品医療機器総合機構(PMDA)は7月31日、経カテーテル的大動脈弁留置術(TAVI)用生体弁について適正使用を求める文書を発出した。破裂等の合併症が予測される弁輪の高度石灰化病変や狭小なアクセス血管、壁在血栓・粥腫などのある条件で使用した際に、重篤な有害事象が複数報告されていると注意喚起している。
こうした条件下の注意事項は各製品添付文書に記載があることからPMDAは、添付文書の「警告」「使用上の注意」の確認を求めている。適切な術前診断によって有害事象の回避が可能な場合もあるとして、医師がTAVIを検討する際には治療に携わるスタッフと共に患者のリスク因子を十分に評価し、それに基づく必要な準備をした上で慎重な手技を実施するか、外科手術など他の治療方法を選択するといった総合的な判断が必要だとした。