No.4922 (2018年08月25日発行) P.27
監修: 松島久雄 (獨協医科大学埼玉医療センター救命救急センター救急医療科教授)
登録日: 2018-08-27
最終更新日: 2018-08-22
2015年10月より開始された医療事故調査制度に基づき,医療事故調査・ 支援センターは死亡事故の調査を黙々と行っていた。その成果の第1号は 「中心静脈穿刺合併症に係る死亡」の再発防止に向けての提言であった。 つまり, わが国で最も多い医療事故による死亡は, 中心静脈穿刺に関係 していることが明らかになったのである。報告では, 約半数が超音波ガ イド法を行ったにもかかわらず死亡したとある。提言で示される超音波 ガイド法と医療事故を起こした超音波ガイド法は違うのだろうか?
超音波ガイド法はその本質を理解しないとうまく使えない。一方で理解して手技を習得すれば, 無敵の方法となる。今回の特集はこの方法を最 短で会得するためのガイダンスになるであろう。この特集が医療事故の 再発防止に貢献することを期待する。
1超音波ガイド下中心静脈穿刺が標準手技となった理由
徳嶺譲芳(杏林大学医学部麻酔科学教室教授)
松島久雄(獨協医科大学埼玉医療センター救命救急センター救急医療科教授)
2中心静脈穿刺の医療事故の遠因は教育にある!
徳嶺譲芳(杏林大学医学部麻酔科学教室教授)
五十嵐 寛(浜松医科大学臨床医学教育学講座特任教授)
3超音波ガイド下中心静脈穿刺:ピットフォールと手技の実際
徳嶺譲芳(杏林大学医学部麻酔科学教室教授)
湯浅晴之(近畿大学医学部麻酔科学講座准教授)