厚生労働省は6日の中央社会保険医療協議会総会で、要介護・要支援の患者に対し医療保険(診療報酬)の維持期・生活期の疾患別リハビリテーション料を算定できる経過措置を、当初の予定通り3月末で終了する方針を示し、了承された。4月以降は介護保険へ移行する。自施設で行っていた医療保険のリハを他施設での介護保険のリハへ移行する際に併算定を認める取扱いは継続する。同省は地方厚生局などを通じて経過措置の終了を改めて周知し、円滑な移行を後押しするとしている。
4月以降の対応としては、リハの提供を自施設(医療保険)から他施設(介護保険)へ移行する場合、移行後も介護保険のリハの利用開始日を含む月の翌々月までは併算定を認める取扱いを継続。利用開始日の翌月以降は疾患別リハビリテーションの算定可能な単位数を月7単位までとする。自施設において医療保険から介護保険へ移行する場合についても、ケアプラン策定や介護報酬請求の手続きに要する期間を考慮に入れた配慮を行う。
厚労省の集計によると、医療保険における維持期リハの患者数は昨年5月時点で3万2656人となっている。6日の総会では、猪口雄二委員(全日本病院協会)ら診療側委員が移行先となる介護保険の通所リハの整備状況に懸念を示し、4月以降の移行患者数などのデータの収集を要望した。これに対し、同省保険局の森光敬子医療課長は「状況を調査して中医協へ報告したい」と応じた。