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■NEWS 産婦人科以外受診の妊婦、6割が「主治医への情報提供なし」―厚労省調査

No.4957 (2019年04月27日発行) P.69

登録日: 2019-04-17

最終更新日: 2019-04-17

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厚生労働省は17日の「妊産婦に対する保健・医療体制の在り方に関する検討会」で、3月下旬に行った妊産婦の医療ニーズに関する調査結果を報告した。妊娠中に産婦人科以外の診療科(他科)を受診した人の約6割が、他科医から産婦人科の主治医への情報提供がなかったと回答した。他科への受診理由では、咳・熱などの感染症状や口腔内の症状の割合が高く、産婦人科医と内科医・歯科医などとの情報共有が課題として浮かび上がった。

調査は分娩を取り扱う病院250施設と有床診療所250施設の計500施設で実施。外来を受診または入院した妊産婦に調査の案内を配布し、ウェブでの回答を依頼した。

1916人から回答を得た。妊娠中に他科を受診した736人に、他科医から産婦人科医への情報提供や指示について尋ねたところ、「なかった」が58.0%で最も多く、患者を介した「口頭」での伝達が10.1%、診療情報提供書や紹介状等の「文書」が9.8%、電話連絡などが3.5%などとなっていた。ただし、妊娠への気配りが不十分と感じた経験が「ある」との回答は10.3%にとどまっていた。

一方、妊婦が診察を受ける時に大切だと思う気配り(3つまで回答可)としては、全体(1916人)の80.7%が「妊娠に配慮した診察・薬の内容について文書を手渡して説明すること」を挙げた。「診察中に母子手帳を確認すること」を望む声も41.0%に上った。

調査結果を受け、検討会では複数の構成員が母子手帳を活用した情報連携の強化を求めた。

妊婦加算の算定凍結を受け、2020年度診療報酬改定では、妊産婦の診療に対する評価が重要な論点となる。中央社会保険医療協議会では、同検討会が夏頃に出す結論を踏まえて報酬上の評価が審議される見通しだ。

妊産婦の医療ニーズに関する調査結果が報告された4月17日の検討会

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