皮膚の上皮内癌(squamous cell carcinoma in situ)のひとつである。境界明瞭な鱗屑を伴う紅褐色局面を主症状とし,臨床的に炎症性皮膚疾患,真菌感染症,そのほかの皮膚腫瘍との鑑別が問題となることがあり,注意を要する。
病変の境界は基本的に明瞭,色調は赤~褐色調,表面に鱗屑を被る平坦な斑あるいは軽度に厚みのある局面である。形状は不整形と表現されることが多いが,極端に非対称なものは少なく,意外と類円形に近いことも少なくない。
以上のような臨床的特徴を皮疹から読み解くことが肝要である。また,炎症性疾患と誤診され,外用薬に治療抵抗性を示すこともボーエン病を想起するヒントになる。
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