厚生労働省は医薬品安全管理に関して、チーム医療における連携体制の構築を求めています。その中で、特定機能病院では医療安全管理部門の体制強化として、新たに医師、薬剤師、看護師それぞれを医療安全管理部門に原則専従とする人員体制の強化を推進しています。
当館のヒヤリハットの報告件数を見てみると、薬剤関連が約30%、転倒転落とドレーン・チューブ類関連が各15%であり、この3項目で60%を占めます。特に薬剤関連では1日に1件以上のインシデントが発生している計算です。
病院の中での薬剤に関するインシデント報告を見てみると、過剰投与、過少投与、重複投与、薬剤間違いなど、投与に関するものが多く見受けられます。中止になった薬剤を服用しているケースもありました。それらの改善策を医療安全管理部に相談したところ、ピンク色の透明ビニールシート(ユニパック®)を配布して、中止になった薬剤は、その中に保存する案を提示して頂き、直ちに実行することになりました。この改善策により、投薬間違いの件数が減少しました。このことは、医療安全管理部のお陰だと思っています。
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