血友病は,凝固第Ⅷ因子または第Ⅸ因子の先天的な欠乏・欠損による出血性疾患である。第Ⅷ因子の欠乏を血友病A,第Ⅸ因子の欠乏を血友病Bと称する。また,因子活性が<1%を重症,1~5%を中等症,>5%を軽症と分類する。軽症は,中等症・重症に比べて出血傾向が軽度で関節内出血をほとんど起こさないので,成人になって術前検査等で診断される場合もある。
重症では幼児期に止血遅延や関節腫脹などを契機に診断される。凝固スクリーニング検査でPT正常,APTT延長を認めた場合に,本疾患を疑って各凝固因子活性を測定する。
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